だったらお前がやってみろ

これを言っていい人とは誰なのか?

自分のやってることに文句を言われたら思わず言いたくなる

「だったらお前がやってみろ」と・・・

これは正論になるケースと暴論になるケースがある・・・と思う。

例えばプロ野球選手が観客のおっさんに
「もっと打てよ!」と言われた場合、プロの選手はある程度のレベルのプレイを観客に見せることが前提でお金をもらっているプロである。

野球をするのが仕事であり、おっさんに媚びるのは仕事ではないという考え方もあるだろうが、その観客がいなければそもそもお金が発生しないのである。

野球がビジネスとして成立していなければいくら野球がうまくても1円にもならないのである。

そしてなにより、お前が打ってみろと言って、そのおっさんが同じようには
ほぼ100%打てないことは明白である。

だから、この場面で「お前がやってみろ」は少々大人げない返しになってしまうと言えよう。

では普通の会社員ならどうだろう?

会社には役職、部署、役割があって回っている。
だからこそ回っているのだが、よくあるセリフに
「現場のことがわかってない」なんていうものもある。

管理の立場にある上司に色々命令され、無茶な注文が来た時に
「だったらお前がやってみろ」と言いたくなる場面は多々あるだろう。

これは言う側(上司)にも問題があると私は考えている。

言い方に関してもその一つで横柄な言い方をしたり雑な言い方をしたら
言われたほうは気分は乗らない。

そしてそれまでの人間関係も問題だ。

私も人に指示をする立場だったことは何度もあるが
基本的には「だったらやってみろよ」といわれることを想定しながらやっていた。

もし言われたら
「おう!じゃあ見せてやるよ!」と言い返すつもりで指示を出していた。

そして自分では横柄な態度で指示を出したり
自分でできないことを命令したことは一度もない。・・たぶん・・

つまりこの場合は「正しい」「正しくない」というよりは
もっと別の問題があるように感じる。

では、YouTubeの動画や、こういった個人ブログレベルのものはどうだろう?

これらの類には批判はつきものだが、これらはいくらそれでお金を稼いでいたとしても、プロスポーツ選手のような「プロ」とは違う気がする。

文章を書くことも動画を撮ることもやろうと思えば今からでもできるのだ。
記事書きなどは経験がなくても雇ってくれたりもする。
つまり、いきなり肩書上はプロになれるのだ。
それに対してプロスポーツ選手には普通の人はなりたくても今すぐにはなれない。

例えば新聞、雑誌などメディアという立ち位置で文章を書いていたら、ちゃんと書けよ、と言われても致し方ないが、個人ブログでそれを言われたら
「じゃあお前が書いてみろよ」と言ってもいい気がする。

動画に対しても同じで今やスマホひとつあればYouTuberとして動画をアップできるので
文句言う前にお前がそれ以上のもの作ってみろよと言っていい気がする。

これは私の個人的な問題も絡んでくる。

なぜなら私はこれまでも長きにわたりウェブサイトや動画に関わる仕事をしてきたからである。

もはやテレビの時代は終わり、ネット動画の時代とは言われているものの
テレビ番組は誰でも作れるものではない。

一方、ネット動画は先ほど述べたように今から始めて
数十分後には動画は世界中に公開できる。

問題は、これらは人気商売でもあるので、そこに食いついて視聴者にそのセリフを言ってしまうかどうかということだ。

もし「お前がやれよ」というようなことを言ったら
ただ単に視聴者を失うだけになってしまうだろう。
だからといって一部の有名ユーチューバーを除いた
一般的なこういった人たちはテレビタレントほどの人気商売ではない。

とはいえ、言ってもいいとは思うがなかなか言えないだろう・・・

結局、私が考えるにこれは言う側(視聴者側)に問題があると思える。

自分でも今すぐに始められるものなのに
やりもせずに人の批判をする人間かどうかということだ。

他の記事で人のコメントなどにすぐ批判をする人の話をしているが
それに近いものといえるだろう。

と、書き込む人に文句を言ったところでこれらは絶対に減ることはないだろう。

ではどうなるのがいいのだろうか?

先ほど書いたようにこれらに製作者側が「お前がやってみろ」と言ってしまったら
人気が落ちるだけなので、これは別の人間がそれに対して
「ならお前がやれば?」と言ってあげるのが望ましいと言いたいが
そうするとそれも批判ととられることもあるので、めんどくさいことは避けたいと思う人は
まず書いてはくれないだろう。

結局SNSは人の意見を気にする人は向いていない。
というのが正解になってしまうのか?